行政書士のお仕事Q&A

就労関係

Q1
観光ビザで働けますか?
A
観光ビザで日本に入国すると「短期滞在」の在留資格が与えられます。「短期滞在」は日本において収入を伴う事業を運営したり、また、報酬を得る活動に従事することはできません。従って働くことはできません。ただし、賞金や謝礼等の報酬の性格を有しない範囲の金員の受領は許されています。
Q2
私は飲食店を経営していますが、留学生をアルバイトとして雇うことになりました。日本の学生と同じ条件で雇用して問題はありませんか?
A
留学生がアルバイトをするには、入国管理局で資格外活動許可を得ておく必要があります。留学生をアルバイトとして雇用する際には、その学生が資格外活動許可を得ているかどうかを在留カードで確認しておく必要があります(在留カード裏面には資格外活動許可があれば表示されます)。また、留学生は、風俗営業店でのアルバイトは許可されないことや、1週間に働くことが出来る時間が決められている等の制限があります。
Q3
では留学生は、日本人学生と同じように働いてもらうことはできないのですか?
A
留学生の在留資格は、日本語学校で日本語を学んだり、大学や専門学校等で学ぶ「留学」の在留資格があります。資格外活動許可を得てアルバイトできる時間は、留学生(研究生や聴講生を除く)は1週について28時間以内です(長期休暇中は1日8時間以内)
Q4
私はスリランカ人女性です。夫もスリランカ人で、現在京都にある自動車関係の貿易会社で働いています。夫の在留資格は「技術・人文知識・国際業務」で、私は「家族滞在」です。子供もいませんので時間的余裕があります。私も働いて家計の足しにしたいです。働いてもいいでしょうか?
A
家族滞在の在留資格を有する人は、入国管理局に「資格外活動許可」を申請し許可をもらえば、アルバイト活動ができます。レストランのウエイトレスやお弁当屋さんでの弁当の調理や販売など、特別の知識や経験を要するものでなくても差し支えありません。但し、留学生と同じく週28時間以内で、あくまでアルバイトですのでその範囲を越えるような報酬を受け取ることはやめましょう。また風俗営業関係のアルバイトも認められません。
Q5
今度大学を卒業する留学生をコンピュータープログラマーとして採用したいのですが、何か手続をする必要はありますか?
A
理系の学部・学科を卒業する留学生を採用する場合、「留学」から「技術・人文知識・国際業務」ヘ在留資格の変更をしなければなりません。コンピュータープログラマーとして働くのですから、大学でコンピューター関係を専攻したか、コンピューターに関係する科目を履修したことが必要です。今日あらゆる分野でコンピューターの知識・技術が必要とされますので、文系の学部・学科を卒業してもプログラムの内容によっては就職が可能な場合もあります。この場合は「知識・人文知識・国際業務」となります。
Q6
私は中華料理店を経営しています。「技能」の在留資格を持つ外国人を採用することになりましたが、コックとして働くことを許可された外国人ですから、このまま採用しても問題はありませんね?
A
既に「技能」の在留資格を認められた外国人ですので、仕事内容が同じであれば採用しても問題ありません。しかし、入管は前の職場(中華料理店)で働くことを前提に許可をしています。新しいお店が「技能」の在留資格を認めるに足る条件を満たしているのか、雇用契約はどうなっているのかなど入管は分かりません。期間更新がまだかなり先であれば、就労資格証明書を申請して下さい。交付されれば安心して働けます。その際、申請者(外国人)は、中華料理店を辞めた日から14日以内に入国管理局にその届出を、新しい店で就労するときその日から14日以内に入国管理局にその届出をしてください。
(http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyuukokukanri10_00015.html)
また、外国人を雇用していた中華料理店は雇用を終了した日から14日以内に入国管理局にその届出を、新たに外国人を雇用する中華料理店は雇用を開始した日から14日以内に入国管理局にその届をしてください。
(http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyuukokukanri10_00017.html)
※但し、外国人(就労の在留資格で雇用の場合)が入管に届出をする場合、平成24年7月9日以降に上陸許可、在留資格変更許可、在留期間更新許可等を受けた方に限ります。詳しくは上記入国管理局のホームページをご覧下さい。
Q7
私は、英会話教室を経営しています。今度英会話教師として採用するアメリカ人の在留資格を確認したところ「短期滞在」でした。在留資格変更の申請をすればよいでしょうか?
A
英会話教師として働く場合、「技術・人文知識・国際業務」という在留資格が該当します。その外国人が大学を卒業しているか、語学教師として3年以上の経験を有していることが必要です。
また「短期滞在」からの在留資格変更は、身分事項の変更等、やむを得ない特別の事情がなければ許可されません。在留資格認定証明書交付申請をすることになります。
Q8
私は日本で英語を教えているイギリス人です。今までは「技術・人文知識・国際業務」で、小さな英会話スクールで教えていました。今度、関西にある短期大学で教えることになり、私の収入の7割は短大からの給料です。英会話スクールでも週に2回ほど講師をするつもりでいます。入管に何か手続きをしなければいけませんか?
A
英語を教えるという活動は同じであっても、どこで教えるかによって在留資格が異なります。大学・短期大学などで教える場合は「教授」、高校・中学などで教えるのなら「教育」、そして英会話スクールや会社の社内研修講師をする場合などは「技術・人文知識・国際業務」となります。ですから、あなたは「教授」への在留資格変更申請と英会話スクールで教えるための「資格外活動許可」を申請しなければなりません。
Q9
私はロシア人で、日本の中古自動車部品の買付にクラスノヤルスクから「短期滞在」90日で来日しました。後20日程で在留期間が終わりますが、重要な取引が終わっていません。できましたら在留期間を60日ほど延長して欲しいのです。いったん帰国して、もう一度来日することは経済的時間的に大変な負担となります。延長はだめでしょうか?
A
「短期滞在」での入国者は、在留資格の変更も在留期間の延長(更新)も認められないのが原則です。以前は、あなたのようにビザを取得して入国し、延長を求めることにつき納得できる理由があり、国が遠いため帰国・再来日が容易でないなどの事情から、期間の更新が認められる場合もありました。しかし現在は病気などで帰国できない特別な事情がないかぎり、延長は認められません。